今回のMANIAは、フィンランドからメールでこのコーナーのために質問に答えてくれたマイケル・モンローの登場です!!!!! 夏フェスで来日中の仕事現場で再会「今度ゆっくりラモーンズの話を聞かせて」と言ったら本当に「質問を送ってきて」とメールをくれて実現したインタビュー。日本のショウでなんと肋骨を折っていたマイケルは、日本で病院に行き、全ての取材や撮影をこなすプロ。普通の人は取材をキャンセルし、仕事と関係ないFAN CLUBインタビューに答えるというよけいな仕事は増やさない。「病院へ行ったりしてフリー・タイムが全然ないから、帰ったらメールするよ」というセリフは社交辞令ではなく、本当に送ってきてくれた。凄い。そんなマイケル・モンローとのメール・インタビューです。

●あなたが最初に影響を受けた最初のロック・バンドは誰ですか?


──僕が8才の時にテレビで見たブラック・サバスだよ。彼らの「LIVE IN PARIS」の映像を見て、ロック・シンガーになることを決めたよ。

●最初にあなたが聴いたラモーンズのアルバムはどれですか?

──ファーストだよ。

●あなたがRamonesコンサート(フィンランドで)を始めて見たのはいつですか? またその時の印象は?

──たぶん…最初に見たのは80年代の最初の方にロンドンでだったと思う。THE VENUEというライブ・ハウスで。印象はもうアメイジング! グレート! 心に響いたよ。

●最初に会ったラモーンは誰ですか?

──ジョーイだよ。

●ジョーイとあなたが80年代の中頃以降に音楽雑誌で一緒に映っている姿をよく見かけましたが、どうやってジョーイと出会ったのですか?

──最初に会ったのは、リトル・スティーヴンのプロジェクト『SUN CITY』のビデオ・シューティングの時かな。

●そのプロジェクトのPVは当時日本でもよく流れていて、あなたやジョーイの姿を自宅のテレビでも見る事が出来ました。そうそうたるメンバーのおかげ(U2やプルース・スプリングスティーンなど)で。

──リトル・スティーヴンはとてもいい人で友だちだったんだけど、彼が一緒にやらないかと声をかけてくれたんだ。

●以前ジョーイと話したときに、「マイケルは本当にナイスなヤツなんだ」と言ってましたが、ジョーイとの思い出を教えてもらえますか?

──彼はいつもマンハッタンの9&10thストリートのセカンド・アヴェニューにある「テレフォン・バー」というグリル・バーに通っていたんだ。そこは僕の好きなレストランでもあったから、よくジョーイとも出会ったよ。 それと当時ジョーイがやっていたサイド・プロジェクト"The Resistance"で、僕はサクスフォンを吹いてたよ。それで映像にもなっているんだけど、ビル・クリントンのキャンペーン@CBGBのイベントでもプレイしたよ。ジョーイはジョン・レノンのGIMME SOME TRUTHで歌詞を書き直しました。本当に冷静に。そうした活動をジョーイは沢山やっていて、僕にニューヨークで行動しているありとあらゆるプロジェクトに関して加わってくれないかと頼まれたよ。もちろん僕は時間のゆるす限りそのプロジェクトに関わり、今では自分がその一部であったことが本当に名誉なことだと思っているよ。ジョーイは本当に本当に礼儀正しくて素晴らしい人間なんだよ。

●ラモーンズがあなたに与えた影響はどこでしょう? スタイル? 音楽?

──アティチュードもルックスもすべてかな。音楽的に言えば、ラモーンズのユニークな曲のスタイルは、カリプソ・サウンドみたいにファンキーでポップな部分近いと思っていて、自分たちもその部分やジョークの部分がすごく影響されていると思う。ハノイロックスの『マリブ・ビーチ』はかなり影響されて出来た曲だと言えるよ。

●ニューヨークという街はあなたに影響を与えていますか?

──YES。とても良い意味でね。マンハッタンのストリートみたいなところは他にないから。

●映画『END OF THE CENTURY』は見ましたか? どう思いましたか?

──DVDで見たよ。あの映画はラモーンズをよく理解していて良い映画だと思ったよ。

●あなたのパフォーマンスですが、ハノイロックスの時代からまったく衰えることなく、すごさすら感じます。そうやって心身ともにキープしていける秘訣とはなんですか?

──たえず、そういられるように努めることだけだよ。

●ジョニー・ラモーンはラモーンズをストップさせました。その理由は「歳をとってまで音楽をやるもんじゃない」という理由でしたが、私はその意見には賛成してません。実際に、歳をとっても素晴らしいパフォーマンスをしているイギー・ポップやあなたみたいミュージシャンが沢山いるからです。この意見についてはどう思いますか?

──僕はロックンロールは「若さの泉」であると思ってるよ。少なくとも、自分にとってはそうだし、他に何かをすることを想像することは出来ないよ。そうしていたいしね。イギー同様、ミック・ジャガーもだね。

●あなたのまわりには、優れた才能をもちつつ、ジャンキーで身を滅ぼしたミュージシャンがたくさんいますが、あなたは彼らとはまったく正反対の生き方をしていますが、彼らについてはどう思いますか?

──僕は、例えばDEE DEEがドラッグを摂取している場面を見ているわけではないからあまり考えたことはないけれど…。例えそれが事実だとしても、それは自分とは無関係のことだと思ってる。僕にとって彼は、偉大でクールなソング・ライター。それだけ。個人的には、僕は健康的な人生を送るために、最善を尽くしている。ロッカーであることは、ドラッグを摂取して人生を無駄にすることは無意味なことだと思ってる。

●あなたにとって曲作りで最も大事にしてることはなんですか?

──もちろんビートと歌詞。でもアティチュードや情熱も大事だな。

●あなたは将来どんなミュージシャンになっていたいですか?

──今の状態を妥協せずにずっとキープしていき、もっと良くして行きたいと思う。僕に終わりのサインは見えないよ。

これで全部だね。このインタビューに答えられたことは僕にとっても名誉だよ。ありがとう。僕もビッグ・ラモーンズ・ファンの一人だからね。ファン・クラブのみんなに神の祝福がありますように!
ROCK, LOVE AND RESPECT, MICHAEL MONROE

★★

ライヴ・アルバム:「ANOTHER NIGHT IN THE SUN/アナザー・ナイト・イン・ザ・サン」

VICP-64885 / ¥2,625(税込)

インタビュー / 畔柳ユキ(yuki kuroyanagi / ラモーンズ・ファン・クラブ・ジャパン)
取材場所 / 東京ーフィンランド:メールにて(2010年9月)
ライヴ写真 / Sumie.
資料提供、協力 / ビクター・エンタテインメント


テキスト及び写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN
ALL TEXT & Photos by (c)yuki kuroyanagi & (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN

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