10月30日 渋谷クアトロ


初日は前回も盛り上がりを見せた思い出の場所、東京・渋谷のクアトロ。SEに「続・夕陽のガンマン」をマーキーもCJも使いたがらないという話を書いたけど、それはラモーンズをそのままなぞるパフォーマンスを、2人ともあまりやりたがらないということ。ファンは聞きたい。でもメンバーはやりたくない。よくあることだけど演者とファンは違うんだよなぁ~とSEの話をするといつも思う。ラモーンズで、ジョーイやジョニーとパフォーマンスしてきた2人には、あれを再現することは(不可能とわかっているから?) したくないのだと思う。今は今だし。

なぜこのことを書いたかというと、これがこのツアーのセットリストと少し関係がある気がしたから。CJは今回の公演の意味を少し勘違いしていて、最終公演のセットリストとは、ラモーンズの(1996年のアルゼンチン以降の)最終公演のことだと思っていた。私は1995年の日本ツアーだとは思っていたけど「再現」という単語が正確に伝わっていなかったらしい。それを確認できたのは前日のハロウィーンで大騒ぎの渋谷で夜ご飯を食べていた時。でもラモーンズのセットリスト、いつもやっている曲が多かったので、すぐに対応できたけど、それがああゆう公演になった理由です。「再現」と言ったらやっぱりSEからスタートしてほしいし、ラモーンズのライヴはSEからだと思ってるが、「続・夕陽のガンマン」は使いたくないんだから仕方ない。といろいろあったけど、リハが始まって音が出たらそんなことは吹っ飛んだ。

開演。クアトロは革ジャンを着た老若男女が続々と集まってきた。ラモーンズのラスト・ショウから22年も経っている2017年。もうバンドの活動年月とほぼ同じ!? 22年前に10歳でも今32歳。普通に考えて東京でだって35歳以下の人はほとんどラモーンズ体験はないよね。ファンクラブの会員のほとんどが「見たことない」人だし。





ラモーンズ大好きと公言しているバンド、THE HUNTINGTONSのギタリストのジョシュはジョニーのダウンの音をもう身体で覚えているって感じ。ここに若干20歳だけど、丁寧なギターを弾くネイサンのかき鳴らすギターがWで重なると、ジョニー1人のダウンピッキングとはまた違ったスピードとチェインソー感が生まれて凄くカッコいい。そしてこの2人のギターとラモーンズの曲をさらにタイトにカッコよくしてくれたのが、ドラムのピートの刻み。間違いない。これはもうCJの人選がはまったというべきか。正直、2014年のラインナップより「ラモーンズ感」は出ていたと思う。エイト・ビートってドラム大事だね。ラモーンズのシンプルな曲のエイト・ビートって、そこが凄く大事なんだなと改めて思った。ラモーンズの曲を生かすも殺すもそこなんだな、と思わせる程、ピートのドラムは正確で素晴らしかった。後半、息切れしていたけど(笑)。







途中で『AMERICAN BEAUTY』の曲が挟まれても違和感がなかったと私は思ったけど、見た人はどう感じたんだろう? ラモーンズのフルステージ一本勝負の流れを止めない部分は守られていたから。もちろん合間にMCを挟んだりはしたけれど、後期ラモーンズのライヴのウェーブやグルーブは、今回のCJバンドでは結構、味わえたしところどころ「ああ、これこれ」と思えたし。そうゆう曲だとステージ・ダイブのタイミングも(ラモーンズの時と)同じで、なんだか微笑ましかった。完成してたしあれこそがラモーンズの様式。CJの新曲も、バンドのグルーブも、とにかくベストな状態で観れたし聞けたし組み込まれていたと思う。南米ツアーの後の日本ツアーはラッキーだったかな。

 

そうゆう意味では2017年のCJバンドはこれまでのCJの来日の中で、私個人ではベスト・メンバーと言える。CJは前日に借りたモズライトのブルーのベースを最初っから弾いてた。相当気に入ったらしい。ネックが細くて持ちやすいと言っていた。YOU TUBEにファンの録った動画がアップされているからそっちもチェックしてみて。夜は渋谷の街でご飯を食べたけど、前日のハロウィーンの大騒ぎ「裸で歩いている奴がいたんだぜ」クレイジーだとまだ話題にしていた。

 

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2018.11.15

テキスト&写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan ©RAMONES FAN CLUB JAPAN
取材協力 : もにゃこ(RAMONES FAN CLUB JAPAN)
デザイン : ヤーボ・ラモーン(東京ラモーンズ)

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