10月29日(日)⭐︎
29日(日)のことをもう少し書こう。フィルモアでは遊佐さんご夫婦がピザを用意してくれていた。そこがなんというか可愛いというか(失礼)ラモーンズだからピザ的発想かなと感じて微笑ましかった。
バンドの3人はテーブルにお行儀よく座って食べていて、晩餐会の絵みたいな感じと書いたら想像できるかな? (笑)。 食事のあとはギターに興味があるからみんな弾いていた。ミュージシャンは楽器と一緒だと本当に幸せそうだし、リラックスした表情になる。いいね。この日は暴風雨で外はひどい雨だったけど、CJはブルーのベースを抱えて持ち帰りました。

その後、池袋のジュンク堂で開催していた書籍『Thank you RAMONES』の展示本にサインをしてくれることになっていたので、池袋に向かった。自由な時間だから「CJだけでいいよ」と言ったけど、初来日の3人も一緒に行きたいというのでみんなでJRに乗って移動。CJはラモーンズ時代もひとりで電車に乗ってホテルまで帰ったことは本に書いた通りだけど、だからもう慣れたもんです。


池袋では飾られた写真をみんなじっと見つめていた。CJは私が貼ったジョーイの言葉(英語)を、スマホでパシャッと撮っていた。 私もだけど、CJもジョーイやジョニーはお墓(の写真の人)じゃない。だから多分久しぶりにお墓の写真とかジョーイやジョニーの写真とか見て何か思うところはあったかも。そう感じたのは福岡公演のレポートの時に書きます。それで100冊くらいせっせと私の本にサインをしてくれた。それからせっかくだからレンガの前で撮ろうとなって記念撮影。誰かのポーズを真似したりはせずにちょっと狭そうに並んでくれた。ピートはLA、ジョシュはメリーランド、いずれもサポートだから4人揃った写真はないらしく記念になったみたい。


1時間くらい池袋にいたけど、豪雨は一向に収まらずその日はタクシーで渋谷に戻った。「ショーを楽しみにしているよ」と言うと全員頷きながら笑顔だった。このメンバーでの演奏は YouTube でしか見ていなかったので、どんな感じになるのか全く想像も、そして期待もせずにいたというのが正直なところ。



10月30日(月)⭐︎
ラモーンズのラストツアーのセトリはCJに送っておいたので、詳細は忘れていてもできると思っていたが、リハーサルに到着すると音出しはセレクト曲だけをプレイしていた。それがすごくカチッとタイトでいい音なので、前回みたいにアドレセンツのメンバーじゃないし、期待しないでいこうと思ってたのを反省した。本当にリハーサルがかっこよかった。ドラムのピートの刻む音は正確で跳ねているというかポップ感がスピーディで曲にマッチしていた。

エイトビートの大事なところを知っているというか。20歳のギター、ネイサンはNYで見た時(18~19歳ってこと?)と同じとは思えないほど、ギターが上手くなっていた。ツアーを重ねるってこういうことだよね。音はタイト、人間はタフになる。ジョシュも同じく。もともと The Huntingtons のギターということはラモーンズ直系だ。でもNYの時はそんなに響かなかったんだけど、ヨーロッパ、南米をこのトリオで回った成果は出ていた。

リハーサルの出音を聴いて私はテンションがあがって、初日は間違いなくいいショーになる予感がして嬉しかった。ショーの直前にスマッシュから「リハのままでいきます」と言われるまで、曲の配列が再現ではなくミックスになるとは実は思っていなかった。CJたちは再現ショーの捉え方をちょっと勘違いしていたのか、結果ラストショーでやった曲をプレイした。でも私は、今のCJたちの曲『American Beauty』とのミックスも全く違和感なく流れにのっていたあれがよかった。この件と関係のあることをもうひとつ書こうと思う。

ラモーンズのショーで必ず使用していたSE『続・夕陽のガンマン』のテーマをこのツアーで大阪から流すことになった。これは大阪のスタッフが ” 気をきかせて” 「ラモーンズはこれからだから」と流したのだけど…普段CJはSEを使わない。CJもマーキーも実は…あのSEを使いたがらない。私が「自宅にサントラのCDあるよ」と言った時、ふたりとも一瞬躊躇するというか「う~ん」という顔をして首を横に振った。マーキーは「あれはラモーンズのもの。このバンドはラモーンズじゃない(=ソロ)」と言ったし、CJも「要らない」と言った。ファンの思いと裏腹なことはあんまり書きたくないんだけど、マーキーは革ジャンも着るし、CJもラモーンズらしさを常に考えている。でもSEは拒否る。

私は…ふたりともあのSEでステージに出る時は、ジョーイやジョニーとステージに向かって行くんじゃなきゃダメなんだと思ってるような気がした。『I Love RAMONES』の最後の方のページにチッタの楽屋からステージに向かって楽屋を出て行く後ろ姿のモノクロ写真を載せたけど、あんな風に、ラモーンズはSEがかかると楽屋に用意されていた革ジャンを着て「Let’s go」で楽屋を出た。そのルーティンがSEとセットになっているんじゃないかな、と。私もあのSEが鳴っている時は血圧上がってたからね。そんなSE同様、ラモーンズを継承したいと思っていても、ラモーンズではない今との境目みたいなものはあるんだと思う。毎日毎日ジョーイとジョニーとツアーしていたわけだし。<続く>



※まだ初日のライヴがスタートしないレポートだけど、ひっぱってるわけじゃないので~。


写真上から 1 : 新宿駅構内を歩くCJたち 2 : 池袋ジュンク堂 3 : ジョーイの言葉
4 : 池袋ジュンク堂で店員バッジをもらったCJ
5 : 『Thank you RAMONES』最後のページ

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2018.04.06

テキスト&写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN
取材協力 : もにゃこ(RAMONES FAN CLUB JAPAN)、
デザイン : ヤーボ・ラモーン(東京ラモーンズ)、

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